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爪みずむしは農家の職業病?
当院は緑豊かな田園地帯に位置しているため、患者さんも農家の方が大部分です。私は内科医ですが、患者さんの健康状態を見るために爪もよく観察します。
すると、農家の方の驚くほど大多数の方が爪みずむしを持っている方に多いことに気が付きました。農作業はゴム長グツをはいて行う事が多く、長時間蒸れた長グツの中は爪みずむしの原因である白癬菌(はくせんきん)が育つのにちょうど良い温室のような環境になってしまいます。 このことから、爪みずむしは農家の方や、外で長時間作業をする方(土木・建設業など)の職業病の一つだと言えるのではないかと思っております。 爪みずむしは爪の奥深くに食い込みます
上の写真は当院の爪水虫の患者さまの足を御本人の承諾を得て撮影したものです。爪全体が厚くなり、白く濁り、先端はボロボロになっており、爪みずむしに特徴的な所見です。 こうなってしまうと、市販の塗り薬はもちろん、病院で処方する塗り薬を塗っても完全に直すのは非常に難しくなってきます。これは白癬菌が爪の奥深くに侵入する反面、塗り薬を塗っても薬の成分が奥深くまで浸透しないためです。 爪みずむしは飲み薬で治ります こうした頑固な爪みずむしも最近では新しいタイプの抗真菌薬が出て、きれいに治すことが可能になりました。とは言ってもきれいに治すのには時間がかかります。 飲み薬を飲み始めて1〜2ヶ月経過すると、爪の根本から透明なきれいな爪が生えてきます。およそ6ヶ月から一年(爪の成長速度によって差があります)ですべてきれいな爪に生え変われば治療終了です。これまで人前で素足を出すのをためらわれていた方も、もう心配ないですね! 新しい治療法ーパルス療法とは? 当院では最新の治療法として「パルス療法」を採用しております。これは月に1回、7日間だけお薬を連続して飲んでいただき、その後は休薬し、また1ヶ月後に7日間服用する、という事を繰り返していく治療法です。 薬を長く飲んでいても大丈夫なの? 半年から一年も薬を飲み続けると聞いて、心配な方もいらっしゃると思います。当院で使用している抗真菌薬は副作用の比較的少ないタイプではありますが、念のため治療開始して間もなく、血液検査を行い臓器障害が起こってないかどうかチェックを行います。また、定期的に血液検査を行い、万一の副作用発現時にも早期に発見します。 ご参考までに、現在までに多数の患者さんを治療いたしましたが、副作用のために服用を中止された患者さんは当院では一人もおりません。 また、一部の高脂血症治療薬や睡眠薬など、一部の薬とは相互作用のため併用できませんので、初診時に現在服用中のお薬をお聞きします。普段から飲んでいるお薬があれば、受診時に薬品名をお知らせ下さい。 日常生活で気を付けるポイントは? ・水虫菌(白癬菌)はジメジメしていて暖かい場所が大好き。足のまわりはいつも乾燥した環境に保っておくことが大切です。 ・でも農作業など、どうしても長時間長靴を履いたりしてしまう場合もありますよね。長靴を脱いだら、すぐに足を洗ってきれいなタオルでよく拭きましょう。長靴は定期的に洗ってよく乾燥させましょう。 ・家族でかかっている人がいたら一緒に治しましょう。せっかく治しても家族内で感染しまた再発してまいます。 ・家庭内のスリッパ・浴室のバスマットは定期的に洗濯していますか?感染の隠れた温床です、マットを濡れたままで敷きっぱなしにするのは禁物です。 足だけではない白癬菌が引き起こす病気 一番ポピュラーなのが足の指と指の間の部分の皮膚が白くふやけたようになり、かゆくてたまらないという趾間型の足白癬です。でもこれ以外にも体のあちこちに悪さを起こすのが白癬菌なのです。 足白癬(小水疱型、汗疱型) 梅雨時に多いタイプ。足の裏や側面に強いかゆみを伴う水疱(まわりが赤い)が多発します。放置すると周囲にどんどん水疱が広がっていきます。 足白癬(角質増殖型) 足の裏、特にかかとの部分の角質が厚くなり、ザラザラになって皮がむけていきます。 体部白癬(ゼニタムシ) 当院でよく見かけるのは、肥満タイプの高齢の女性が、乳房が垂れ下がって腹部の皮膚と常に密着した部分が赤くかゆくなる症例です。 湿疹と見誤り、ステロイド剤を塗布し、かえって悪化してしまうこともあります。この場合は飲み薬を飲まなくても抗真菌剤の塗り薬を塗るだけで軽快します。 また、農家の方で農作業にゴム手袋を長時間はめる方は、手にも水虫が出来る事が多いようです。 頭部白癬(シラクモ) 帽子やヘルメットをかぶる事の多い方で、頭がかゆく、フケが異様に多い方、これもカビのしわざかもしれません。医療機関を一度受診することをお勧めします。 みずむし関連リンク集
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